武蔵小杉に住む友人宅を尋ねた折に、どこかに良い純喫茶はないかと探し、昭和レトロのアンテナに引っかかったのが、新丸子にある「喫茶まりも」である。
重厚なソファ席の数々。
分厚い食パンのモーニングセット。
外にある細長い池の鯉。
ながく地元民に愛されている純喫茶を紹介する。
「喫茶まりも」の外観
新丸子駅の東側にのびる商店街をまっすぐ行くと、角地に大きく目立つお店が見える。
「喫茶まりも」で検索すると、大阪や埼玉などの店舗がヒットし、新丸子にも近い横浜の日吉にも同名の店舗が出てくる。
日吉店は親戚筋が1979年(昭和54年)に創業し、2017年12月に惜しまれつつ閉店した。
(※日吉のまりも閉店の記事)
新丸子店は、1963年(昭和38年)に創業し55年以上続いているお店である。
道路に沿うように、長方形の池がある。
なんと中に鯉が泳いでいる。
住宅地に忽然と池が出現する、面白い景色である。
玄関のショーウィンドウには、純喫茶、定番のメニューであるカレーやナポリタン、クリームソーダやパフェなどが並んでいる。
「喫茶まりも」の店内
店内からもショーウィンドウが見える。現在10時半。
ナポリタンやカレーを食べたい所だが、ランチは11時からなのでまだ食べることはできない。
給仕をしてくれている女性に聞くと、椅子や照明はオープン当時から変わらず使われ続けているとのこと。
「喫茶まりも」モーニング
メニューをみると品数が豊富であるが、モーニングは限定的。
トーストセット500円を注文した。
シンプルでボリューム満点。パンを頬張りコーヒーで流し込む至福。
友人はミックスサンド750円を注文していた。
少し味見させてもらったが、ポテトのゴロゴロとした歯応えがが心地よい。
メニューがとんでもなく大量にある。
パフエを食べてみたい。
食べ物類は、次回来た時に追記させてもらおう。
ふとテーブルに置かれたレシートの裏を見ると、店名「まりも」の由来のような文章が書かれていた。
”ひととき (まりも物語)
まりもは珪藻類と呼ばれている植物の一種で、水中を漂っている糸状生物体です。
では、この細長い生物体がどうしてマリ状になるのでしょうか。太陽光線による同化作用で、
日中は酸素気泡を含んで水面に浮かび上がり、日光を受ける上面だけが繁茂し、これによって重心が変わり、これを繰り返しているうちに球状に生長します。直径30cmになるには、二~三百年はかかると言われています。当店も末長く可愛がって頂き、皆様の良い憩いの場となりますよう努力いたしますのでよろしく。
店主”
喫茶まりもを振り返る
ということで紹介させて頂いた、「喫茶まりも」。
特に印象に残っているのが、ソファ。
あずき色と格子状模様が、なんともたまらない。
朝10時過ぎに訪れたが、すでに先客が座りその後も2名から3名ほどがゆっくり入れ替わる盛況振り。
窓側の席はよく埋まっていて、地元の人々が利用しているようだった。
お店は女性3名で切り盛りをしている様子であった。
フジテレビ系ドラマで放映中の「アライブ」6話のロケでも利用された。
今後も長く営業を続けてもらいたい。
コメントを入力