昭和レトロ放浪記

古い街並み・純喫茶・ノスタルジーな世界を求めて

奈良県

【奈良県大淀町・下市口駅】下渕マーケットの廃墟で昭和な亜空間。

【奈良県大淀町・下市口駅】下渕マーケットの廃墟で昭和な亜空間。

三重県から和歌山県を巡り、私は紀伊半島を旅していた。
熊野本宮大社で撮影の仕事を終え、友人の居る奈良県へ車を走らせていた。

薄暗い天気。山々から霧が立ち込めている。

そして、ふと奈良県南部の大淀町に住んでいる知人との会話を思い出した。
昭和レトロ好きな私に「下渕マーケット」というオススメの場所があるらしい。

目的地を見ると、ちょうど通道ではないか。
わたしは、鼻息を荒くしながら、大淀町へ向けて車を走らせた。

奈良県・大淀町「下市口駅」の商店街

下市口駅の近くに車を停め、町を散策してみる。
今日が土曜日という日だからだろうか、商店街には人が通りが少なく、ほとんどのお店がシャッターを閉めている。

土曜日だからなのか、平日もこんな感じなのか。室蘭の町を彷彿とさせる景色である。

とはいえ、開いているお店も数点あった。
古びた銭湯や、魚屋がひっそりと営業していた。

激ウマハンバーガー屋「ラーダーズカフェ ヴィンテージ」

おすすめのハンバーガーショップを訪れてみた。
バイク乗りが集まるお店で有名らしく、アメリカンな雰囲気抜群の外装。

バンズ・チーズ・肉、それぞれの味が旨味が濃く、満足の味であった。
接客してくれたご夫婦もとても気さくである。

下渕マーケット

いよいよ本題である、昭和レトロスポット「下渕マーケット」へ移動する。
ハンバーガー屋ヴィンテージから歩いて10分弱、国道沿いで車通りはそれなりにある場所。
角地にありL字の形をした建物が存在している。

駐車場から建物の側面が見える。
屋根や壁が崩落し、風雨にさらされると、もはや朽ちるのを待つしかない。

下渕マーケットの入り口

下渕マーケットの北側の入り口。

窓枠や手すりも全て木製で出来ている。素晴らしい。

下渕マーケットの内部

北の入り口をくぐると、そこには時を止めたままの空間が広がっている。

向かい合わせるように、かつてあった店舗が並んでいる。

「水本紙袋店」と書かれた看板。
奥に菓子の卸売店がある事から、きっと紙袋の需要には事欠かなかっただろう。

レトロな黄色い牛乳箱。

通路の突き当たりに「卸小売の店 御菓子のデパート 西浦菓子店」。

西浦菓子店から、入ってきた通りを振り返る。

西浦菓子店がL字の角。突き当たりを左へ向くと、東側の国道へ出る。
より狭く細い道。

夕方の時刻になり、通路の電灯に明かりがついた。
つまり、下渕マーケットはまだ生きているということだ。

実際に理容室や事務所のような店が、テナントを利用している様子だった。

下渕マーケットを振り返る

下渕マーケットは、私の想像を超えた映画的な空間が広がっていた。
映画「スワロウテイル」に出てくる「阿片街」を彷彿とされる。
かつて香港にあった「九龍城砦」の雰囲気もある。

建物の老朽化が激しいので、取り壊しの時期も近いだろう。
なくなる前に是非おとずれてもらいたい。

旅で訪れた時に、動画で様子を撮影しているので、ご覧いただきたい。

おしまい

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